お客様に聞く – カフェバーBBC

お客様に聞くカフェバーBBC
赤坂見附駅前のスポーツバーBBCは、 2009年4月にカフェバーBBCとしてリニューアルオープンした。リニューアルにあたっては、ロゴ・看板一式を興和サインに依頼した。なぜ興和サインに決めたのか、その経緯を、BBCを経営している(有)オズワルド社長で、BBCの店長でもある西尾修氏に、興和サインで担当営業の三田村さんとともにうかがった。
※ 本文中では、取材先の呼び名として、会社名「オズワルド」ではなく、店の屋号「BBC」を使用します。

目次

― まず始めに、BBCのこれまでの概要をお教えください。

赤坂見附のこのビルができた41年前から、ここで親父はビリヤード場を経営していたんです。9年前、親父が人に貸しさらに3年ほど続いていたんですが、やめるということで、返してもらうことになり、結局、僕がビリヤード場を受け継ぐことになった。そのときは「ビリヤード・スペース・コスモ」と言っていました。

僕が受け継ぐに当たっては、飲むカウンターをつくり、「ビリヤード・バー・コスモ(BBC)」に変えたんです。2003年のことです。急に名前を変えると、お客さんも困るだろうから、サブタイトルとしてBBCを付け、次第にBBCに変えていった訳です。車の名前でもよくあるでしょ。クラウンで登録してクラウンマジェスタと付けて、最後はマジェスタにしてしまう。あの手法ですね(笑)。だから英国放送協会(BBC)とは関係ありません。イギリスは大好きということはありますが。

― リニューアルを決めたのは、どんな理由からですか?

リニューアル前は、ビリヤードのほかに、ダーツや大画面テレビも取り入れ、スポーツバーとし、犬好きなこともあって、犬の同伴OKにしていました。ただ、良かったのは2006年のワールドカップのときまで。スポーツバーの売りは大画面中継ですが、いまはもう、みんな家に大画面テレビがある。それに、中継の時間帯が夕食時でないと、お客さんはほとんど来ない。そういう意味で、スポーツバーという業態は衰退しています。斜陽産業と言っていい。

昨年来の景気の悪化もあり、スポーツバーから脱却しなくてはと思い、「カフェバーだけど、ビリヤードやダーツも楽しめるところ」というコンセプトに転換し、内装も変えました。ビリヤードやダーツだけが目的のお客様を相手にしていては先がないと。これまでのお客様は、ビリヤード好きなら、入店した瞬間、台が一杯なら帰ってしまう。初めての方も「あっ、ここプールバーじゃん」「ビリヤードしない人は飲めない店じゃん」「なら、帰ろう」となってしまう訳です。でも、それなら単なるビリヤード場ですよね。

そこで、ビリヤードゾーンとダーツゾーンを分け、パーティションで区切り、座席数も増やし、従来よりは落ち着いて飲んだり食べたりできるように内装も変えたんです。ビール一杯飲んでいただければ、それで帰ろうがビリヤードしようがお客様の自由というのがコンセプト。当然、店のロゴや看板も変えることになりました。

― どうやって依頼する業者を探したのですか?

インターネットで「看板」を検索して探しました。2009年1月のことです。媒体というものを良く考えている会社がいい訳ですから、ホームページにどれだけ力を入れているかどうかだと思いました。ホームページも自社の看板ですからね。そうでなくても、いいものをつくる会社もあるでしょうが、それは個々の職人の技術力が良かったとか、たまたまその仕事が丁寧だったとかいう話だと思います。

― 何社か当たりましたか?

前に頼んだところには電話で相談しましたが、その段階で期待値が増えませんでした。従来通りの請負屋さんだな、という印象でした。もともと内装をやったところの紹介だったんで、内装に合うデザインで、ということで、独自の看板やデザインではなかったのです。もう一社、ホームページで良さそうだった会社とも一度会いましたが、会ってみたら町の看板屋さんの域を出ませんでした。ホームページの見栄えだけなら、いくらでもかっこよくできますしね。

やはり、看板は、アイデアが大事です。その点、ホームページで見た興和サインのアイキャッチや動物のオブジェを使った看板は、惹きつけられました。ホームページの内容・実績を見て、力がありそう、いい仕事をしそうという期待値が高かったのが興和サインでした。また、提案の仕方がシステマチックな印象だったのも、気に入りました。

― どうやって依頼する業者を探したのですか?

インターネットで「看板」を検索して探しました。2009年1月のことです。媒体というものを良く考えている会社がいい訳ですから、ホームページにどれだけ力を入れているかどうかだと思いました。ホームページも自社の看板ですからね。そうでなくても、いいものをつくる会社もあるでしょうが、それは個々の職人の技術力が良かったとか、たまたまその仕事が丁寧だったとかいう話だと思います。

― なぜ、最終的に興和サインに決めたのですか?

まず、営業マンの姿勢はありますね。好き嫌いもありますが、三田村さんは「あり」かと(笑)。第一印象は、経験値はあるな、ということでしたが、僕は提案内容が良くなければやらないよ、とはっきり言った。しかし、彼には、自信と覚悟があったんですね。話のなかから、それが伝わってきたので、デザインまで進めたんです。

最初の打ち合わせで、僕が「飲食メニューを入れたい」と言ったら、彼は「それは入れない方がいいです」とはっきり言ったんです。「なるべくそこには入れたくないです。ゴチャゴチャさせたくないです」と言って提案してくれたんです。僕のイエスマンで「そうですか」「そうですね」ではなく、NOの答えを、彼は彼なりに何回か言ってくれた。そういうことは嫌だというお客さんもいるでしょうが、僕としては、そこに信頼関係が生まれた。

打ち合わせで会ったデザイナーは、若く経験値は低かったけれど、彼なりにやる気をもってやろうとしていることは伝わったので、やらしてみたいなと思いました。ただのベテランで、パパッと経験で済ませてしまおうという感じじゃなかったのも、良かったですね。

― 打ち合わせでは、どんな話をしたんですか?

立地がいいのに新規客が少ないのは、看板力がないからです。とにかく、集客力のある看板をつくりたい、と話しました。客が入らなければ看板にお金をかける意味がないですからね。BBCというロゴもなかったので、そこからのスタートでした。僕としては、ドルチェ&ガッバーナみたいな、高級ブランドでも、ちょい悪感のあるイメージでといった話をしました。

また、色は温かみがあり、クール過ぎないところで、オレンジベースを希望しました。表参道や青山にあるような洋服屋さんや美容室みたいなイメージで、という話もした。ファッション系でスッキリ感のあるような。カフェバーですと、ある程度かっこよさは必要ですからよね。居酒屋とは違いますから。

ただ、集客力とカッコいい看板の矛盾というのはあります。カッコ悪い看板が意外と集客する。手書きみたいなので「生ビール300円」とか「いつでもあなたのお席が空いてます」みたいな。ただ数を集めたいなら、そういう方がいいかもしれない。一番いい例が、韓国食材屋やリーチマージャン屋です。黄色と赤・黒。何十年たってもそれが主流。そのダサさが安心感なんですね。ハードルを上げすぎても入ってくれない。2階の店は、どうやって階段上がってもらうかですから。

― 三田村さんは、その難題にどう対応していったんですか?

(三田村) 最初は、かなり洗練されたイメージ案を出して、そこからいい言い方すると見やすく、悪い言い方するとダサく、そういう方向に少しずつ、くずしていったんです。そういう微妙なすり合わせをして、何回も調整して直し、最終的にいまのデザインになったんです。最初は、ビリヤードとかの文字は入っていませんでしたが、これはさすがに入れました。

― 価格面はどうでしたか?

最初、興和サインは高いかな、と思っていたんですが、見積もりをもらって、これなら払えるかな、僕のなかで適正の範囲かな、と思いました。値段だけでいえば、もっと安いところはいくらでもある。でも、最終的には、デザインが気に入りました。だから、価格は十分納得しています。

また、デザインは、紙にプリントして終わりではなく、実際に使う素材で縮小版の色校正を出してくれました。そこが良かった。カーテンの色見本だってそうでしょ。実際の同じカーテンの生地をもってきてくれたのが三田村さんでした。

「裏から蛍光灯があたるとこうなりますよ」と見せてくれた。「これでどうですか。同じオレンジでも裏に蛍光灯があって貼るアクリル板のオレンジの色と、裏が普通の壁面で貼るオレンジの色とは違いますよ」と。経験値で彼がわかっていても、やる前に僕にそこまで見せてくれた。そこに安心感がありましたね。

― 実際の施工工事はいかがでしたか?

赤坂見附という繁華街という場所柄、道路占有許可が夜中しか下りないので、24時頃に始めて4時頃には終わりました。営業は深夜3時までですので、お客さんがまだいるなかでやりましたが、何も問題なくスムースに終えられましたよ。

― 完成して3カ月半が経ちましたが、お客さんの入りなどいかがですか?

まだ期待通りの入客数とまではいきませんが、いままでになかった飲むだけのお客さんや女性が増えたというのが実感です。新規客は、全体の5~10%という感じながら、これまで見たことのないお客が明らかに増えています。女性比率は、それまで10%未満でしたが、25%くらいになった。この数字は理想です。営業形態が変わらない限りこれ以上増えてほしくない。売上については、景気動向とも関係するから一概に言えませんが、手応えは感じています。

カフェバーBBC

― お客様の反応などいかがですか?

「センスが良い」「いいんじゃない」という声は聞きます。まぁ、前のがひどかったから比較になりませんが。看板を見て「2階にあがってみようかな、おしゃれな店なのかな」と、思ってくれる人は確かに出てきた。初めてのお客さんに、目に止まってそう思ってもらえるための看板ですから、それなりの期待感は演出できているようです。また、パーテーションができ、カウンターに座りながらビリヤードが見れなくなったので、前の方が良かったというお客さんもいました。でも、それは想定内ですから、あまり気にしていません。

― 満足していないところはありますか?

予算や立地の関係の制約から、立体看板にはできなかったので、まぁ、これは致し方ないのですが、看板として非凡性、遊び、おもしろさといった話題性やインパクトはありませんね。ビルに何店も入っている訳ですから、1社だけ目立ったことはやりにくいしできない。

集客力をカバーするためにも、三田村さんは、メニュー・料金など営業内容は伝えた方がいいと、路上用の置き看板もつくることを提案してくれました。ただ、公道上に置くことは禁止されてますし、繁華街だけに通行の妨げになる。置いている店もありますが、僕はしたくない。

― では、宣伝のために、リニューアルオープン時は、チラシとかまきましたか?

チラシはつくっていません。僕は好きじゃない。路上のチラシ配布や客引きなど、東京都は全面禁止にしてほしいくらいです。僕は町を歩いていてチラシを配られるのはきらい。ゴミも出るし紙も無駄になる。だから、チラシはまきません。

それに、赤坂は、チラシをまいても営業効果がでにくいところです。超一流企業が多かったり、プライドが高かったりするので、チラシやDMなんかで店に来るような客層ではありません。いまは、大幅ディスカウントなしでチラシをまいても効果はありませんし。

僕は、街をぷらっと歩いて、看板を見てパッと店に入るのが好きなんです。だから、お客さんにも、そういう店の選び方や遊び方をしてほしいというのが本心にあるんです。旅行にいって、わざわざチェーン店に入ることはない。看板見て店を選んで失敗してもいいじゃん。そのときの自分の感覚試してみたら、と思います。そうして自分の感性を磨けばいいんです。

カフェバーBBC

― なるほど。よくわかりました。最後に興和サインに期待することなどあれば、お願いします。

看板って、たいていは売り切りだろうから、次の話ってなかなかないですよね。でも、せっかくいい関係ができたんで、一回やった店をそれで終わりしない提案があるといいと思います。たとえば、これから先、三田村さんから「西尾さん、やってからまだ2年目なんですけど、いいアイデアを考えついたんです。こんなのどうですか。200万円くらいかかるんですけど、自信あるんです」というのがあってもいい。「なんだ、お前のところの看板、2年しかもたないのかよ」と言われそうだから、本当は難しいんでしょうけど、そんな営業があると、素晴らしいなと思います。

それから、もうひとつ。僕らの仕事は、入店された方に、遊んでいただき、飲み食いしていただき、帰るときに満足してもらって初めてストーリーが完結する仕事です。そのあたりをつなげる仕事、ある意味、飲食業や店舗へのコンサルティングへと、興和サインには次のステップは進んでもらいたいですね。

― ライターからの蛇足ですが、興和サインの高橋社長は、単に看板だけに留まらない店舗の演出などを、お客様へのホスピタリティといった視点から考察している著書が何冊もあります。私も1冊読ませていただきましたが、興和サインさんは、会社全体としても、まさにそうした方向を目指していると感じました。

― 三田村さんからも、最後にコメントがありましたら、お願いします。

西尾さんとの仕事はとてもやりがいがありました。なぜなら、西尾さんは、色や形といったデザインにとてもこだわりがあり、完璧な対応を求めれられるプロフェッショナルな方だったからです。何度も何度も打ち合せを重ね、デザイン決定のプロセスには時間がかかりましたが、その甲斐もあって看板の完成後「すごくいいねー」というお言葉を頂戴しました。私は人と人との縁を大切にし、丁寧な仕事をこころがけ、お客様から「ありがとう」の言葉をいただけるよう、これからもがんばっていきたいと思います。

※ カフェバーBBCのWebサイト
※ 取材日時 2009年7月
※ 取材制作:カスタマワイズ

西尾様、本日はお忙しい中、
貴重なお話をありがとうございました。
どんな看板があるんだろう?デザインも頼めるのかな?価格が知りたい!
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