『ぷかぷか看板物語』 看板づくりドキュメント

ぷかぷか看板物語

ぷかぷか看板物語

「中華蕎麦ぷかぷか」は、中目黒にお店をかまえて7年目。ひっそりとした佇まいながらも、そのこだわりの味で人気を博すラーメン屋だ。

「もっとおいしいラーメンをつくって、もっとたくさんのお客さんに喜んでもらいたい」

  • 「ようし、この際、お店そのものをガラリとチェンジしよう。スープも外装もまったく違うお店に生まれ変わって、もっとお客さんに来てもらえるラーメン屋になるぞ!そのためには、看板もかけかえよう!」

    でもどんな看板が良いのだろう?

    街を歩いてみることにした。

  • 店主

街の看板

  • あらためて見てみると、街には本当にたくさんの看板があふれかえっている。個性的でド派手で、インパクトの強い看板もあれば、物静かだが一目でその店の雰囲気が伝わってくる看板もある。

    「こうして見ると、看板って、おもしろいものだな」

    脇田さんは思った。

    「いまのぷかぷかの看板は、なんて地味なんだろう」

  • 店主
  • 奥まった入り口
  • ぷかぷかは、お店そのものが通りから奥まった場所にあった。

    一度来店してもらえれば、また食べに来たくなるラーメンを出す自信はある。おかげさまで、探してでも来てくれるお客さんはたくさんいるのだが…。

    もっと街の人たちにアピールしたい。
    ぷかぷかの存在を、わかりやすく知ってもらいたい。

    いまは、「らーめん」と書いた小さな看板と、ホログラム紙を使った手作りたて看板を通り沿いに出している。
    でも…

もっと

  • インターネットでいろんな看板を検索してみた。
    そして、ある立体のオブジェと出会った。

    なんだこれっ

  • キャブタくん

とんかつ店の店頭に置かれた、立体造形である。

「これはインパクトがあるな。子供から大人までよろこばれそうだ。こんな立体オブジェが店先にあったら、たとえ急いで通り過ぎたとしても、目に焼きつく。うちの外装は渋い色合いでまとめているけれど、今度はイメージを180度変えて、こういうオブジェのような看板をつくってみたい・・・」

看板屋の名前は・・・興和サイン。

「ようし、電話してみよう!」

もしもし
「はい、興和サインです」
「ネットで見た、キャブタくんみたいな立体の看板をつくってみたいんですけど・・・」

「お任せください。まずは現場調査とお打ち合わせをさせていただきます。立体造形が適しているのかどうかもその上で判断いたします」

「最初から・・・お金はかかりますか?」
無料診断サービスもございますが、ご利用なさいますか? 現状の看板が、どのような状態にあるかを調査し、お店にとって一番よいサインプランをご提案するというものです」
「じゃあ、無料診断からお願いします」
興和サインです
~ 数日後 ~
  • 「はじめまして。 興和サイン デザイナーの矢島です」

    名刺

    「きょうは、ぷかぷかさんに最適なサインプランを考えるためにやってきました。どうか、お打ち合わせにおつきあいください」

  • 矢島
  • 店主
  • 「とにかく、目立つオブジェを作りたいんです。どんなモチーフがいいとか、どこに取り付けるとか、具体的な構想はまったくイメージできていないんですが…」

    目立つオブジェですね

    「店のこだわりが伝わればよいな、と…。ぼんやりしていてすみません」

    「大丈夫です。ぼんやりしていて当たり前です。そのために僕たちがいます。これから一緒にイメージを固めていきましょう」

    「まず、無料診断シートをご覧ください。現状のお店の看板の状態がどうなっているかを把握しましょう。そして、この地域と、通行人の様子を観察しながら、ぷかぷかの現状の問題点をさがしていきましょう」

●儲かる看板/無料診断シート

無料診断シート

※現在、無料診断シートを活用してのご提案はおこなっておりません。
●現場調査
  • 現場
  • 現場
  • ぷかぷか
中華蕎麦ぷかぷかの問題点
・お店の入り口が道路から奥まった場所にあり、現状の平面看板とのれんとだけではあまり目立たない。代わりに店外のメニューをカラフルに装飾しているが、お店の外装にマッチしていない。
・店名だけではラーメン屋とわかりづらい。遠くから認識される看板には、「中華蕎麦」「らーめん」の文字が必要
・通りに面した場所には、人気メニューの写真を入れた、食欲をそそるたて看板が必要
・インパクトのある立体造形で、店のこだわりを表現したいが…
  • 「通り沿いのたて看板と、メニュー表を改善しましょう。そして、肝心の立体造形ですが、なにをモチーフにするか、ですね…。

    ところで脇田さん、キャブタくんの造形を見たとき、どんな感想をお持ちになりましたか?」

    インパクトがあるなあ、と…。とんかつ屋さんだってことが一発でわかりますし、一度見たら忘れないですよね」

  • 打ち合わせ
  • 「ところで、ぷかぷかは、どんなラーメン店を目指しているんですか?」

    「もちろんおいしいお店です。そして、いらっしゃったお客様に、楽しさと満足感を提供できるお店です。汚い店で黙々とラーメンを食べておわり、ってのは好きじゃないんですよ。内装も外装も、器も、コップも、楽しんでいただけるようにこだわっています」

    「なるほど…ところで、こちらの人気メニューはなんですか?」

  • これです。味玉塩ラーメンです。

    味玉塩ラーメン

「とくに、この味玉が自慢なんです。しっかり味がしみこんでて大好評なんですよ」

  • レンゲ卵
  • レンゲ卵大

自慢

矢島

10日後
●サインプラン提案

「ぷかぷかさんに最適のサインプランをご用意しました」

(立体造形)

立体造形

(CG合成図)

CG合成図

CG合成図

(ロゴマーク、メニュー表)

ロゴマーク

メニュー

「見つけた人が、ちょっとうれしくなるような、なんだかトクした気分になるような…そんな楽しい立体造形をめざしました」

  • 解説
    ●既存の看板の「中華蕎麦」という表記を、より親しみやすい「らーめん」に変更。
    ●バラバラだった看板の書体を統一することで、効果的に認知されるようにする。
    ●たて看板とメニュー表は、よりおいしさを伝えるためにプロのカメラマンを起用した撮影を行う。
    ●立体看板にはお店の名物、味玉をレンゲにのせたオブジェを採用。こだわりを持ったお店」の看板だけに、ただ「面白い」だけにとどまらない、リアルな造形を追求する。たまごの表面は殻をむいたようにツルツルに、レンゲは磁器のように多少ザラついた仕上がりとする。
  • 矢島
  • 店主
  • 「なるほど! インパクトがあるし、これならウチの弱点である奥まったつくりもカバーできる。それに、自慢の味玉が空中にぷかぷか浮いているなんて…まさにウチのための立体看板ですよ。なにより、面白くっていいじゃないですか。

    これです、私が求めていた看板は、これでした。

    矢島さん、ぜひこの看板でお願いします!」

    いきましょう

~ 竣工、そして完成 ~

仕上がり

仕上がり

仕上がり

ぷかぷか

こうして、「中華蕎麦ぷかぷか」は、大変身をとげた。

いらっしゃいませ

●興和サインの提言
  • お店のアピールさえできればよいのなら、できるだけド派手で、とにかく目立つ看板をつくればよいでしょう。でも、看板の役割は、ただの宣伝だけではないはず…興和サインはそう考えています。
    お店は、地域の人々に愛されてなんぼ。それなら、街の皆さんに楽しさやワクワク感を提供できる「愛すべき看板」であってこそ、根強く、幅広く認知されていくのではないでしょうか。

    “人(Personality)”が伝わってくる看板。
    「なんだかおもしろそう」と期待できる看板。
    お店、人、街、みんなが幸せになれる看板。

    興和サインは、そんな看板をマジメにつくっている会社です。仕事を愛する方、人を愛する方。私たちと一緒に、愛されるお店づくりをしませんか?

  • ありがとうございました
らーめん ぷかぷか
  • 住所 / 東京都目黒区上目黒2-6-9 ニューハイム中目黒1F
    TEL / 03-3792-5211
    最寄り駅 / 東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒駅」
    営業時間 / 11:00 – 15:30、18:00 – 22:30
    日祝11:00 – 17:00(スープ切れ終了)
    定休日 / 火曜
    座席数 / カウンター10席、テーブル4席
    喫煙 / 不可
    駐車場 / なし

  • 地図
続きはこちら