お客様に聞く – 阿吽ノ和牛

ビル4階で集客に苦戦する焼肉店に、外国人観光客をはじめ新たな客層を呼び込んだ、牛の形のオリジナルスタンド看板。

お客様に聞く – 阿吽ノ和牛

 

阿吽ノ和牛(あうんのわぎゅう)について

浅草・吾妻橋のほとりに建つビルの4階。スカイツリー、アサヒビル、隅田川を一望するパノラマビューを楽しみながら、極上のA5ランク和牛を堪能できるおしゃれな焼肉店。
オーナーと店長はかつて、某企業傘下の焼肉店に勤務。苦楽を共にして繁盛店に育て上げた間柄。2017年、経営者の代替わりを期に、ふたりは努力の結晶である店を後にした。その時に交わした約束を果たして、2年後の2019年9月に同店をオープン。A5和牛の雌牛肉一頭買いにこだわり、サーロインやシャトーブリアン、ザブトンといった希少部位をリーズナブルな料金で提供するのが特色。

自らオーナーになる夢を叶え、念願の出店。
でも、出だしは散々だった。

● 長い間苦労を共にされてきたおふたりが満を侍してオープンされたお店だそうですね

東野オーナー:以前は板橋の焼肉店の雇われ店長をやってました。その店のスタッフだった相原とふたり、一時は1日の休みもなく働いたこともありました。本当に大変でしたね。
そうやって育てたお店でしたが、経営者の代替わりにより体制が変更することになった時、自分の仕事はここまでだと思いました。そしていつかは絶対に自分がオーナーになると心に決めたんです。辞める日に、「僕は近い将来、必ず自分の店を出したいと思っているんだ。その時はぜひ力になってくれ」と相原に伝えたんです。それからいろいろ駆けずり回って、2年で出店の運びとなりました。

東野オーナー

相原店長:僕は東野オーナーの半年後に辞めて、その時がきたらお役に立てるように、別のお店に入って修行してました。僕らはひと回り違いの丑年同士なんです。地道に努力をし続けるタフさだけは人一倍です。

● 今のお店は、なぜオープンから1ヶ月で新たな看板設置を行う必要があったのですか?

東野オーナー:目標にしていた売り上げの半分しか達成できなかったからです。店が4階で、看板も上の方についているから、店の存在に気づいてもらえないっていうマイナス面があからさまに影響しちゃったんですね。
そもそもここに出店を決めたのは、この窓からの眺めに惚れ込んだからです。ビルの4階という立地にハンディがあることはもちろん分かっていましたが、この眺望もお店にとって得難い魅力です。いずれ何らかの手を打つ必要は感じてましたが、2~3ヶ月先でも大丈夫だろうと楽観してたんです。
「食べログ」や「ぐるなび」といったネット媒体の力にも、もうちょっと期待してました。でも現実は、申し上げた通りの有様だったんです。

相原店長:来る日も来る日も目立つ空席を眺めてるのは、しんどかったですね。僕なりに解決策を考えましたが、即効性があるのは看板しかないと思いました。
僕は早速インターネットで、いい看板を作ってくれる業者さんを探しました。単に頼んだ通りに作る看板屋さんじゃなくて、知識のない僕らに代わって、ウチのお店がここにあることを気づかせるために、何が必要なのか、その答えを見つけられるプロフェッショナルの力が欲しいと思いました。
そして最終的に興和サインさんを含めて、3社の業者さんを見つけたんです。

阿吽ノ和牛

興和サインさんは、最速レスポンスで
僕らの思いを形にしてくれた。

● 最終的に興和サインに依頼しようと決めた理由はなんですか?

相原店長:とにかく対応が早かったことです。問い合わせフォームでこちらの要望を伝えるとすぐに返信がありました。要望記入欄に、なるべく具体的にイメージしているものを伝えた方がいいだろうと思って「マーキーライトを使った目立つ看板を作りたい」と書いたのですが、詳しい条件を伝えると、「その条件だと転倒などの危険性が高いので、うちでは制作できません」と言われてしまいました。僕は慌てて、マーキーライトにこだわってるわけじゃないので、とにかく一度お店を見に来てくださいと返信しました。
矢島さんがお店にいらしたのは確かそのメールを出した翌日だったと思います。他の2社から連絡があったときには、もう矢島さんとの打ち合わせが終わっていました。

相原店長

東野オーナー:僕が印象に残ってるのは、最初の打ち合わせのとき、僕は途中から入って、矢継ぎ早にいろんなことを聞いたんだけど、全てに冷静に、的確に答えていただいたこと。例えば道路側の壁面に大きな看板を出せば、一本向こうの大通りから見えるんじゃないかと言ったときに「今は向かいのビルが工事中だから見えますけど、ビルが建ってしまったら見えなくなってしまいます」と言われました。言われてみれば当たり前ですよね。看板屋さんとしては、たくさん看板を作った方がお金になるから、もしかしたら言われるままに作る業者さんもいるかもしれません。矢島さんは本当にこちらの身になって考えてくれているのだなと思いました。だからもうこの人に頼むしかないな、と。

矢島:お客様に無駄なことをさせるのが一番嫌なんです。お金をかけていただいた分、ちゃんとした効果を出すのが仕事と思っていますので。

● その後オリジナルスタンド看板の制作はどのようにして進みましたか?

相原店長:打ち合わせの段階で、矢島さんは「外国人観光客にもひと目で分かるように、上部を牛の形にしましょう」とか「メニューなどの情報は最小限にして、ぜひこの素晴らしい眺望を大きな写真で見せましょう」とか、その場で次々アイデアを出してくれました。それを聞いているだけで、なんだかわくわくしてきました。

矢島:オーナー様、店長様と具体的で中身の濃い意見交換ができて、方向性がはっきり決まったからイメージが湧きやすかったですね。

東野オーナー:お店の販促物とか内装とか、大概のものは何度も修正が必要で時間がかかってしまうものだけど、矢島さんは、僕らの思いをガッチリ掴んで、大きく外さなかったから、2〜3回のやりとりをしただけでスムーズに出来上がった。最初の打ち合わせから納品までがとてもスピーディーでした。年末の書き入れ時に間に合ったから、本当に助かりました。

オリジナルスタンド看板の制作

製作のステップ

以前はひとりも来なかった外国人観光客や
近くに住んでるのにオープンを知らなかった人など、
新たな客層が増えて、すでにスタンド看板の元が取れた。

● オリジナルスタンド看板を設置してからの具体的な効果について教えてください。

興和サイン 矢島

東野オーナー:売り上げが伸びました。まだ目標には届かないけど、25%くらい伸びて、すでにスタンド看板の元は取れちゃいました。

矢島:それは嬉しいです。もちろんもっともっと、伸びてもらわなきゃ困りますけど、とりあえずホッとしました。

東野オーナー:それと明らかに変わったのは、以前は一人も来なかった外国人観光客が来るようになったんです。週2〜3組はコンスタントにきます。看板の効果で、もっと増えることを期待してます。

相原店長:もうひとつ変化があります。この付近にお住まいの方が来店されるようになりました。「いつできたの?」なんて聞かれるんで、前は気づいていなかったってことだから、これも100%矢島さんのスタンド看板のおかげです。

矢島:それはよかったです。貢献できて本当に嬉しいです。

東野オーナー:今後はもっともっとこの店を流行らせて、2号店、3号店出すくらいにしたいです。今回矢島さんという頼りになる看板ディレクターと知り合えたことで、今後多店舗展開する際にも、集客の問題はクリアしていけると思います。これからもよろしくお願いします。

興和サイン 矢島

興和サイン株式会社 クリエイティブディレクター・屋外広告士
矢島大輔
やじまだいすけ

[プロフィール]
1976年生まれ。東京デザイン専門学校卒業後、広告代理店に入社。新聞、雑誌の広告、チラシなどのデザインを担当するが、すべてが短期間で消えてしまうものよりも、長く形に残る仕事に魅力を感じて、オリジナル玩具・プレミアムグッズ制作会社に転職。グラフィック=2次元から、製品=3次元のデザインに携わるようになって、様々な素材や加工技術にについて知識・経験を積んだ。その後、2009年興和サインに入社。
デザイナーとして様々な業種の看板デザインを経験。現在はクリエイティブディレクターとして、デザインにとどまらず、制作・施工まで一貫してディレクション。お客様が求めるものに一手間加えた提案を追求している。

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